北海道札幌の自然

キジバト ハト目ハト科、雉鳩、【Streptopelia orientalis】、Eastern Turtle Dove

キジバト動画→「 雄が雌に威嚇 」、「 キジバト雌とヒヨドリ 」、「 キジバト夫婦の採餌 」、「 キス・交尾 」、「 毛繕い 」、「ディスプレーフライト」、「水飲み」、「歩き方

交尾直後により確認。下画面左が雄、右が雌。このペアは我が家の来て、いつも観察。このペアにかんしてだけかもしれないが、雄が明らかに雌と比べると一回り大きく、また羽のオレンジ部分の入り方が大きい。これが、キジバトの雌雄の違いになるのだろうか?。別ペアの渡来を望む。

↓左がキジバト雄、右がキジバト雌

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キジバトは、通称「ヤマバト」とも言われ、大きさは公園等で見かけるドバトとほぼ同じ大きさの33センチ程。キジと名がつきますが、日本の国鳥キジは♂だと80センチ程もありますので、全然大きさが違います。

キジバトの体色は、体全体が赤紫色がかった灰褐色。背と翼の鱗模様があり、首に濃い青と白の横縞模様があり、この首の模様がキジに似た鱗模様を持つので、キジバトと呼ばれている様です。

キジバトの囀りはフクロウの声と間違われるような、「デデーポーポー」などとゆっくりした単純な声で鳴くことが多いですが、我が家はまだ時々来るキジバトの為に、鳩の餌をバードテーブルに乗せていると、キジバトはその餌を巡って、壮絶な喧嘩ではありませんが喧嘩したり、相手を追い出す場合には、「プウー」という、いつもの囀りとは全く違う声を出します。また、声とともに、その時は相手の頭を嘴でコツンと叩いたりもします。

北海道ではこのキジバト、室蘭付近では越冬している個体が少数居る様ですが、積雪の多い札幌では餌がとれないからでしょう、厳冬期は殆ど居なないものの、春早くまだ雪が残る3月末から、遅くは12月の中頃ま、平地や低い山、林、公園、町中に生息し、ごくごく一般的に観察出来る野鳥です。

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キジバトをはじめ鳩類は、嘴を付けたままで水を飲めるという他の鳥には余り無い特徴を持ちます。

また、ピジョンミルクというミルク、これはミルクと言いましても、鳥はほ乳類ではありませんから、お乳が出ませんので、これはほ乳類と同じ意味のミルクではなく、特殊化した食道の壁の一部が、繁殖が始まると次第にふくらんで、最終的にはその壁が崩れて出来る液、(ほ乳類の母乳よりも、脂肪とタンパク質を多く含み、でも糖質を含まない成分を持つ)ピジョンミルクを、♂も♀も体内でつくり、雛が小さい初期にこのミルクで子育てをすると言う事が知られています。

ですから、一般に鳥は、親がタネを食べる種でも、雛には昆虫などの動物性タンパク質を与え、その昆虫の幼虫が大量に発生する夏に子育てをするのですが、このキジバトはじめドバトは、このピジョンミルクという特殊な液体で子育てするので、繁殖期間はとても長く、越冬している本州では、さすがに冬季は活発ではないものの、キジバトの場合寒い1月末にも繁殖が確認されている鳥でもあります。

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そんなキジバトですが、とっても夫婦仲も良いんです。ドバトでもそんな行動をする事がありますが、私が見ているとバードテーブルの上でも♂が♀に向かい合い、♂が首を動かして頭を上下にしたりするダンスなどをして求愛し、カップルが成立すると、お互いに毛繕いしたり、嘴を合わせてまるで、チュッチュとキスをするような仕草をしたりと、凄く仲良しです。

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 またキジバトはある大雨の時、うちの庭に居るのを見ていましたら、軒先から凄い量の雨が落ちますよね、その下で翼を片方づつ上げて、まるで滝に打たれているようにして水浴びをしたり、また晴れた日には、庭で翼を片方づつ広げて、最終的には尾の羽までも広げて、うつらうつらしながら、ひなたぼっこをしたり、また有る時は我が家のバードテーブルに慣れ、そして餌の無いバードテーブルに餌を出せと催促なのでしょうか、窓ガラスをコンコン嘴で叩き、うちの母は、それは来たっていう合図だというのですが、そして、時には我が家の中を短い首を精一杯伸ばしてのぞき込んで行くので、またうちの母などは、あの子今日うちのテレビを見ていったわ、三面記事が好きよ、等というんです。

そんあ風にキジバトは結構人に慣れるといいましょうか、他の野鳥よりは慣れる大胆な性格かもしれません。ある文献では人の家にまで入って餌を食べた事例もあるという位、なかなかと色々な事を見せてくれる野鳥です。

またキジバトは古巣を積極的に利用することで、巣作りの苦労を省く野鳥でもあります。

それと、メーテルリンクの青い鳥のモデルは、実はどこにでもいるこの「キジバト」だったんですよ。青い鳥=珍しい、追いかける…ではなくて、身近に幸せはあるということなんでしょうねえ。

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ピジョンミルク とは

鳥にはお乳を出す乳腺がないので、ほ乳類と同じ意味でミルクで子育てする鳥はいませが、特殊化した食道の一部が膨れた素嚢というものが2つあり、その鳩のそのうは繁殖が始まると次第に壁が肥大し、その壁がくずれ、ピジョンミルクを出す出るミルク状の液体を与えて雛を育てる野鳥=ハト、キジバト、アオバト、フラミンゴなどが居ます

その一種である、鳩のその液体を、ピジョンミルクといい、それは、脂肪とタンパク質に冨み、ほ乳類のミルクに似た成分です。

そのピジョンミルクをどうやって雛が飲むかというと、鳩の雛は親鳥の口の中に頭を入れ、ピジョンミルクを食べるのです。

また、雛が育つと半分消化された穀物とピジョンミルクを一緒に与え、それがいわゆる、人で言う離乳食になります。

ピジョンミルクの成分は母乳と比較してもタンパク質と脂肪分が多く、等質は全く含まれていません。肥大した素嚢壁が剥がれて、♂からも出ます。

一般に鳥というのは親が種を食べる種子食であっても、雛には昆虫などの動物質のタンパク質を与えているので、昆虫の幼虫が大量に発生する夏に子育てをし、雛が消化しやすい半消化の状態で与えるけれども、鳩類は消化に時間のかかる硬い種子などが主食の為、この特殊なミルクを発達させて蜷に与える餌の質の問題を解決したのでしょう。

他、フラミンゴも鳩と同じく素嚢からの分泌物で育雛し、その液体はフラミンゴミルクと呼ばれ、鳩のピジョンミルクよりもややタンパク質が少なく脂肪分が多い液体で子育てします。またこれには、フラミンゴの羽毛の色となる赤い色素も含まれているそうです。

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