北海道札幌の自然

オオカワラヒワ  (と カワラヒワ)スズメ目アトリ科 大河原鶸 学名Carduelis sinica kawarahiba  英名=Grey-capped Greenfinch

オオカワラヒワ地鳴き 声←動画 「囀り」、「採餌」、「仲間同士での喧嘩

左 オオカワラヒワ雄 、右 オオカワラヒワ雌雄

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晩秋10月、11月頃になると、札幌付近の河川敷では、これからより南に群れで渡って行くのに、集まっているのでしょう。カワラヒワというアトリの仲間の小鳥が100羽、200羽の群れで飛び回る姿が見えます。

このカワラヒワ、正確には亜種が3種、オオカワラヒワ、カワラヒワ、オガサワラカワラヒワ、が居て、夏場国内で繁殖しているのはカワラヒワ(コカワラヒワ)と言われています。

【カワラヒワ和名の言われ】はっきりしていませんが、私がカワラヒワをを河原(かわら・河川敷)で見ているように、越冬地では河川敷に多く生息し、粟やヒエを食べるヒワという意味からとも、カワラヒワが体の弱い鳥だとは聞いた事はありませんが、弱い事を「ひわひわし」というので、かよわい鳥と言う意味からとも、キリキリ、コロコロと鳴くので、コロひわが、カラヒワになり、カワラヒワになったとも、と言われています。

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【カワラヒワの体長、特徴】

カワラヒワの体長は13.5センチ=スズメ程の大きさの野鳥です。♂♀ともに体全体が褐色がかった暗い緑色の小鳥で良く似た体色なのですが、良く見て見ると♂の方が体全体が綺麗で、頭は濃い緑がかった色で尾の裏が黄色、また下筒尾=尾の下の部分の黄色が♂のほうが濃く♀の頭は茶色という違いが解ります。

カワラヒワの嘴は淡い桃色、そして尾は凹んだ形でそれも特徴です。が、なんといっても彼らの一番の特徴は翼に黄色の斑があり、それが飛翔すると大変良く見えて、うちの余り鳥を知らない人でさえ、カワラヒワが群れで飛ぶのを見ると、まるで蝶々が飛ぶみたいで綺麗ね、と言う程、目立つ事だと思います。 

また冬期になると越冬に来るオオカワラヒワ(どの画像もオオカワラヒワ)は、風切羽の白が目立つこと、雄だとまるで頭にヘルメットを被ったかのように、頭部分が濃いグリーンなこと、名の通りに体がコカワラヒワより大きいという特徴に上げられます。

【カワラヒワの食べ物、声、子育て場所】

カワラヒワは、バードテーブルにヒマワリの種を置いておくと、特徴のあるキリキリ、コロコロと、細い可愛い良く通る声を出して来て、そのヒマワリの種を嘴でくるくる回して殻を割り食べます。また、河川敷の草の種も大好き。植物の種全般が好きなのでしょう

オオカワラヒワの声はこちら→「オオカワラヒワの声

カワラヒワ巣立ち雛

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【カワラヒワの日本の繁殖地・生息地】

カワラヒワの日本での生息地は、九州以北の平地や、低い山の明るく開けた松林や雑木林、市内の公園などでも繁殖します。

カワラヒワの巣は、樹上に細い根や、羽毛、ビニールなどを使った巣を作成し、♀だけ抱卵し、3〜5個の卵を産みます。私は札幌駅近くのお宅のお庭で、このカワラヒワが子育てしているのを見たこともございます

このカワラヒワ、冬季、本州以南では群れになって、平地の田畑、河原の草地などに移動して生活していますが、私達の住む北海道では厳冬期、本来彼らが餌を食べる河川敷が雪で覆われてしまいますので、彼らの姿を見る事は少なくなり、冬季に時々少数珍しく見られるだけになります。また冬期見られるカワラヒワは、オオカワラヒワと言う違う亜種が多くなります。

北海道では厳冬期が過ぎ、春ちかく、道ばたの雪溶けカ所からどうにかふきのとうが出たかあな、と思われる時期に、南から帰ってきたカワラヒワが繁殖しに帰ってくるのですが、カワラヒワの「キリキリ、コロコロ、ビーン」という声を聞くと、「ああ、北海道に来たんだなーあ」と思います。

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【カワラヒワの求愛給仕】

私がカワラヒワを観察していて、面白いなあーと思った事。それは彼らカワラヒワは求愛給餌と言って♂が♀に求愛にプレゼントで餌を上げる=求愛給仕という行為を見たことでしょう。ある春うちのバードテーブルに、カワラヒワの♂が来まして、いつもの様にヒマワリの種を嘴でくるくる上手に回して、パチンと割り、それをムシャムシャ食べていたんですよ。するとそこに♀が来ましたら、来た♀がヒマワリを食べ終わった♂の横ににじり寄り、♀が羽を細かく♂に向かってふるわせ出したな、と思ったら、それを見た♂はいきなり、体をうねらせて苦しそうにゲーゲーと今食べていたヒマワリの種を吐き出したのです。

また、その吐き出した様子を見た♀は、♂にますますにじり寄ってその吐き出した物を口移し、嘴移しに貰い、♂と♀の嘴と嘴の間は、まるで消化されたヒマワリが、まるで納豆が尾を引くようになったのです。ええ、それは彼らの求愛給餌行動だったのですが、ヒマワリの種そのままをプレゼントすると思っていた私は、ちょっとびっくり。

またそんな彼らなのに、冬期バードテーブルに来ると、それまで仲良くナナカマドの種を食べていたのに、一変。大げんかをして独占欲たっぷりな喧嘩を繰り広げるのも面白いことです。その動画→「こちら」と「こちら」へ

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【カワラヒワ、属名、英名いわれ】

属名 カルドゥエリスは〈アザミ carduu s 好むもの〉を意味し、同じくアカンティスもアザミを好む鳥を示すギリシア語。

英名リニットは〈亜麻をもぎとるもの〉を示す。同じくレッドポールは赤い額を称したもの。 (世界大博物図鑑 鳥類, p. 1180) 和名の由来は明確でない。アワやヒエを食べることからこれらの植物名と関係するのかもしれない。しかしヒワを冠した鳥名はきわめて多く、混同をきたしやすい。

 飼い鳥としてのフィンチ類には、ジュウシマツ、ブンチョウなど、カエデチョウ科 Estrildidae のものが多い。いっぽう、ベニヒワ、ゴシキヒワなどヒワと名のつくものは、いずれもアトリ科に属する。

オオカワラヒワ  学名Carduelis sinica kawarahiba  英名=Grey-capped Greenfinch

カワラヒワ  学名 Carduelis sinica  英名 =Oriental Greenfinch

オオカワラヒワ ♂

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以下 オオカワラヒワ ♂ 写真提供=魚見オンライン様 撮影2007,5月本州

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以下 (コ)カワラヒワ ♂ 写真提供=魚見オンライン様 撮影2007,7月本州上3段。他、わたくし撮影

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